グルタミン酸の弊害「チャイニーズレストラン・シンドローム」とは
1980年代後半ごろ、アメリカで問題になったのが「チャイニーズレストラン・シンドローム」です。
うま味調味料が世界的に使われるようになったことで発生した食の問題として現在でも話題に上ります。
中華料理ブームがアメリカで起きたことでチャイニーズレストランの需要が急上昇した結果、
うま味調味料で味を誤魔化した店もうなぎ登りに増えていったのが背景にあります。
チャイニーズレストラン・シンドロームはうま味調味料の過剰使用によって、
食後に舌が痺れたり気分が悪くなるなどの症状を見せることを言います。
実際、日本でも業務用のスープを使っているラーメン屋などで食べた後
スープの熱さから来るものとは別の痺れを舌に感じることがあります。
■グルタミン酸を取りすぎると命に関わる?
1999年に発売され大ベストセラーになった「買ってはいけない」という本には、
「グルタミン酸ナトリウムをラットに与えたら命を落とした」という表記があり、
大変な話題を呼びました。内容は「ラットに体重1kgに対しグルタミン酸ナトリウム0.5gを与え、
1gをこえたところ、神経細胞の破壊が見られた」と言うものです。
しかし、この実験内容を人間に置き換え「60kgの成人に1kgあたり0.5gのグルタミン酸ナトリウムを与える」
にすると60×0.5=30gという量を与えた事になります。
お猪口一杯分の味の素を一度に食べればそりゃ具合も悪くなります。
要するに「何事も過ぎたるは及ばざるが如し」なのです。
グルタミン酸を上手に料理に活かす方法
グルタミン酸によって生み出されるうま味は、今や料理において重要なポジションを占めています。
では、グルタミン酸の上手な使い方とは一体どんなものなのでしょうか?
■天然の素材でグルタミン酸を引き出す
一番良いのは市販の調味料からではなく素材から引き出したグルタミン酸を活かすことです。
現在ラーメン業界では、一時期のうま味調味料偏重から天然の素材によるうま味を引き出した
「無化調」と呼ばれるスタイルが定着しています。
無化調とは、うま味調味料のかつての呼び方である「化学調味料」を使わないで、
様々な素材からうま味を引き出し積み上げる手法なのです。
■昆布はグルタミン酸の宝庫
池田氏が昆布を豊富に使った湯豆腐の美味しさからうま味を見つけたように、
昆布にはグルタミン酸が豊富に含まれています。
また昆布には必須栄養素のカルシウムやヨウ素、鉄分も豊富に含まれていることでも知られています。
昆布からとった天然のだしを使うだけで、塩分も抑えられ様々な栄養素を摂取できるのです。
■昆布粉で味わい深くする
また、関西のほうでは昆布を粉状に加工した昆布粉が食卓に定着していることでも知られています。
昆布粉はグルタミン酸の効果で美味しさが増すだけでなく、昆布の栄養を取ることができるので重宝されています。
肉料理に使うと、肉がもつイノシン酸との相乗効果が期待できます。
家庭でもフードプロセッサーなどで昆布粉は簡単に作ることが出来るのでおススメです。
文章素材集 -
グルタミン酸